- 1.災害に備えた取組み
- 2.災害時の通信の集中のメカニズムとコントロール (通信規制)
- 3.災害時において効果的なKDDIサービスの紹介
- 4.将来の取り組み
- 5.KDDIにおける被災地への援助活動
- 6.おわりに
1. 災害に備えた取組み
(1) KDDIの防災業務実施の方針
KDDIでは、災害時においても通信サービスを確保できるよう、防災業務実施の方針を定め、災害に備えた対策を図り、国内外の関係機関と密接な連絡調整を行っております。
- 基幹伝送路の多ルート化および経路分散
- 通信局舎や電気通信設備の耐災害性の強化
- 網制御設備および交換設備などの冗長化、並びにシステムのバックアップ体制の確立
- 大規模災害に備えた防災訓練とマニュアルの徹底
災害が発生した場合には、社内各組織の各機能を最大限に発揮して通信の疎通確保と施設の早期復旧に努めております。
(2) 災害対策本部の設置および災害に備えた運用レベルの維持・向上
災害時における災害対策本部の設置
災害時には、KDDI 本社および現地において、社長を本部長とする対策本部を設置し、被災規模に応じたネットワーク復旧体制を発動して情報把握を行います。
短時間でネットワークの復旧を図るため、災害対策本部、および現地対策室の社内連絡体制を早期に確立するとともに、予備品および復旧資材などの緊急輸送手段を確保し、災害対策用設備 (非常用発電機、車載型無線基地局、移動電源車など) を用いて復旧作業にあたります。

大規模災害に備えた防災対策とマニュアルの徹底


KDDIは、指定公共機関として年2回大規模災害に備えた全社規模の防災訓練を実施しています。
訓練の実施に当たっては、被害想定や実施時間を工夫するなど実践的な訓練となるよう努め、防災体制の見直し、改善を図っています。
さらに、国や地方自治体が実施する総合防災訓練にも参加し、情報インフラの担い手として迅速かつ適切な復旧作業が図れるよう関係機関との連携を行なっています。
また、災害などによる設備被災の発生が予想される場合に、サービス影響を最小限とするため、特別体制 (発災後に社内関係部門間の情報連携強化のうえ必要により対策室を設置) を確立し、速やかなサービス復旧を実現できるようマニュアルを配備しています。
(3) 災害時の通信サービスを確保するための設備対策
基幹伝送路の多ルート化と経路分散
安定した通信を確保するため通信設備の収容分散などを行い、通信線路の二重化 (陸上光ファイバ) を図るとともに、障害時には自動切換えにて通信網を救済するネットワーク構成となっています。
陸上光ファイバ網のほか、海底ケーブルなども使用し通信線路の多ルート化を行い、通信網の高信頼性を確保しています。
また万一トラブルが発生した際には、迂回措置を実施して通信の救済を図っています。

通信局舎および電気通信設備の耐災害性の強化
(1) 災害を考慮した設計基準
災害の発生による通信ネットワークの障害を未然に防ぐため、過去の大災害を参考に、予想される災害の種類、規模などを十分に調査し、これに対する耐災害性を考慮して通信設備などの防災設計を行っています。

通信局舎
| 耐震設計 | 建築物は建築基準法で定める基準に対し同等以上で耐震設計 |
|---|---|
| 耐震固定 | 通信・電力設備、監視制御装置などの振動に対する厳重な固定措置 |
| 防火措置 | 通信機械室無窓化、防火シャッター、防火扉、消火設備設置 |
| 環境設計 | 屋外設備の塩害・高湿度・高温・低温対策 |

無線基地局

車載型無線基地局
| 耐震設計 | 総務省令に則り、耐震性を確保 |
|---|---|
| 車載型無線基地局 | 全国で10台配備 災害により無線基地局や光ファイバーなどの地上通信回線が損傷した場合には、通信衛星対応の車載型基地局を被災地に移動させ、被災地域において携帯電話による通話やメールなどのサービスがご利用可能となります。 |
(2) 電源確保の備え
災害発生により、電力の供給が途絶えると交換設備や無線基地局は機能することができないため、通信局舎では自家発電機を設置するとともに、各無線基地局においても予備蓄電池を設置して、送電線の切断や発電所の停止などの事態に備えています。
無線基地局の蓄電池については、官公庁および市役所などのある地域を対象に、設置する無線基地局の状況を勘案して蓄電池容量の増強を行っています。
| 非常用電源設備 | 交換設備は自家発電機および蓄電池30分以上を設置 |
|---|
| 非常用電源設備 | 原則3時間以上の蓄電池を設置。さらに沖縄や九州のように台風の多い地域や山間部では、自家発電機を約350個所に設置 |
|---|---|
| 移動電源車 | 基地局の停電対策として、全国で約50台配備 |

通信局舎の自家発電機

移動電源車
交換機などの通信設備およびシステムのバックアップ体制

加入者交換機設備
通信局舎内にある交換機などの事業用通信設備には、冗長構成を図るとともに、お客さま情報を管理するシステムなどのデータベースについてもバックアップデータを作成する仕組みを導入しています。
(4) 災害に備えたサービスの提供
災害用伝言板サービスの提供
災害時などにおける家族・親類・知人などとの安否確認にご利用いただくため、au携帯電話のインターネット接続サービス「EZweb」において、「災害用伝言板サービス」を提供しています。
災害発生時に被災地域におられてau携帯電話をご利用のお客さまは、災害時に「EZweb」に開設された災害用伝言板サービスにおいて、自分の安否情報などを登録することができます。
登録された安否情報などは、「EZweb」やインターネットを通じて閲覧が可能となります。
また、あらかじめ指定したご家族や知人に対し、伝言板に登録されたことをメールでお知らせする機能も提供しています。
「EZニュースフラッシュ」 (注1) により災害発生時には災害用伝言板サービスの起動のお知らせを配信しています。
さらに、NTTドコモグループが提供する「iモード (注2) 災害用伝言板サービス」およびソフトバンクが提供する「災害用伝言板サービス」、ウィルコムが提供する「災害用伝言板サービス」、イー・モバイルが提供する「災害用伝言板サービス」と相互リンクが設定されており、より多くのお客さまが携帯電話で簡単に災害地域の方々の安否情報を確認することが可能となります。
- 注1) EZニュースフラッシュの対応機種やそのほかの注意事項につきましては、au総合カタログなどを参照願います。
- 注2) 「iモード」は、株式会社NTTドコモの登録商標です。
緊急地震速報の提供
気象庁が配信する緊急地震速報 (注3) をふくそうの影響を受けずに震源地周辺のエリアのauケータイにCメール (専用受信ボックス) で一斉にお知らせするサービスです。
緊急地震速報を受信した場合は、専用の警報音、バイブレーション、画面表示でお知らせします。

| 提供料 | 無料 |
|---|---|
| 通信料 | 無料 |
- ※ 対応機種が必要となります。初期設定OFFのため携帯電話での受信設定ONの操作が必要です。
- 注3) 気象庁が配信する緊急地震速報とは
最大震度5弱以上と推定した地震の際に、強い揺れ (震度4以上) が予測される地域をお知らせするものです。
地震の発生直後に、震源近くで地震 (P波、初期微動) をキャッチし、位置、規模、想定される揺れの強さを自動計算し、地震による強い揺れ (S波、主要動) が始まる数秒~数十秒前に、可能な限り素早くお知らせします。ただし、震源に近い場所では、緊急地震速報が強い揺れに間に合わないことがあります。
